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2006.09.10

いまさら、夜高あんどん。

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北海道は空知支庁にある沼田町の有名な夜高あんどん祭りは今年30周年を迎えた。今年は8月24日〜26日。今年はただ漫然と見るだけじゃなくて、僕が感じた夜高の魅力について書いてみたい。

 僕は、祭り=地域イベントには本質的に「祈り」とそれに対峙する「発散」がなければつまらないしそう長くは続かないと思っている。特に(和人が住んだ)歴史の浅い北海道では、地元のイベント会社が企画した作り物のイベントが多く、自治体主導で開催されるから、宗教色が極力排除されて、単にイベントの予算だけがそのイベントのグレードを決めてしまうことが多い。
 そもそも地域イベントを何でやらなきゃいけないかというところを考えると、自治体にとっては地域の活性化とか交流人口による地域経済に寄与することが大義名分ということになる。
 無論、多くの自治体職員、特に観光協会の職員などは、イベントの準備やら何やらで週末返上の中、少ない予算でやりくりして、一方、何とかイベントを盛り上げたいと毎年頭を悩ませているのは想像に難くないのだが、訪れる人にとっては、素晴らしいイベントであれば関係者の苦労も想像して、機会があればねぎらいたいとまで思うものだが、イベントがつまらない町の苦労話には目もくれないところが辛いところだ。
 だから、僕は単に町外の人々に来てもらうことだけを目的にするイベントは整理していいんじゃないかと思う。言い換えれば、町民が辛く(ここがポイント)そして・楽しくやることがないイベントは余程儲かってない限り(そんなイベントあるかどうか…)やめてしまってもいいと思う。
 首長や自治体職員は、他の町でやっているのに自分の町はやらないというのは勇気がいるかもしれない。でも一般の町の人々は他の町でやっている楽しそうなイベントに参加・観覧すればいいのだ。

 冒頭の写真は、25日に行われた夜高の出陣式の風景。30周年記念と言うこともありテレビカメラも来ていたけど沼田町夜高会館の前で町民が皆集まって開催される出陣式はちょっと厳かでかっこいい。豊作祈願もあろうが、夜高はあんどんのぶつけ合いがあったり危険なことも起きうるので、気を引き締める意味もあり安全祈願が実質的な理由なのだろう。
 夜高あんどんは大きいもので長さ12m、高さ7m、総重量5トンもある。雪が解けてまもなくゴールデンウィーク明けあたりから作り始めるから、実質2,3ヶ月は作り続けていることになる。
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 もちろん町民は他の仕事があるから、アフターファイブの時間を使い、デザインを練り、竹の骨組みに、電球を仕込み、和紙を貼り、ロウで縁取りをして、色を塗って行く。僕も仕事で行ったときちょっと色塗らせてもらったもんね。
 夜高が明けて9月中下旬には稲刈りが始まり最も多忙な新米の出荷が始まる。そして間も無く冬が来る。北空知管内は豪雪地帯だからピーク期にはほぼ毎日雪かき作業をしなきゃならない。大ざっぱにいえば1年の半分は雪に覆われ、後の半年は夜高あんどんづくりと米作りの日々だ。
 これは一部の町民の話ではない。保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校、役場、商工会、JA(北いぶき)、自衛隊と、全ての町民が必ずといっていいほど関わっている「あんどん」があるんだから。
 と、ここまではイベントの説明でしかないけど、今年は30周年とあってにぎにぎしく、僕が見た前日の8月24日には、全道三大あんどん(八雲町、斜里町、沼田町)が沼田町に大集結したり、夜高あんどんの本家富山県小矢部市と相互中学生ホームステイの子が来てたり、はるばる富山県から本家のあんどん(どうやって?)が来てたりと普段よりスペシャルな催しモノが目白押しだったのだ。
 さて、18時ごろ、冒頭の出陣式が終わったらいよいよあんどんが練り歩く。会場は中心部の国道275号や他の町道を通行止めにしたストリート。最初は保育園、「よいやさ〜♪よいやさ〜♪」の掛け声に乗ってかわいい声が聞こえてくる。年代別に次々現れたころ、暗くなってきたら大人も子供も「よいやさ〜♪よいやさ〜♪」と練り歩く。
 その頃はもう中心部の会場は、あんたらどこから出てきたのかと思うくらいの見物客の歓声、次々現れるあんどんの紹介アナウンス、警備員の警笛、夜店の喧騒、とで騒然となってくる。
さて、ここから、あんどんの雄姿をごらんあれ。
↓沼田中学校の「狛犬」
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↓沼田高校
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↓沼田町商工会
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↓沼田幼稚園
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↓自衛隊
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 祭りのメインイベントはあんどんのぶつけ合いだ。あんどんが向き合って威勢のいい掛け声、シュワーという煙とともにぶつけ合ってどちらか前につけられた小さいあんどんがつぶれされたら負けとなる。
↓あんどんぶつけ合い
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 それも確かに迫力だけれど、今回は共犯新聞編集長久保さんが言い出しっぺになった小学校・中学校・高校の連動したある踊り(名前忘れた)が楽しかった。
↓狛犬の雄姿。僕の塗ったところは無事だったかなぁ(笑)。
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 これは初めての出し物で、それを実現するためにはあんどんの練り歩くルートと時間がネックとなった。最終的には機転を利かして乗り切ったのだが、小中高と一貫した踊りは児童生徒達も最初は初めての経験からか照れて中途半端な踊り方だったのだが、踊りと祭りが最高潮に達したとき中学生達は「発散」した。 それはまさしく「祭り」の神髄であり、沼田町という地域社会を体感したあるいは真の参加をした教育的効果があったと久保さんが後から語ってくれた。
↓狛犬の下で「発散」する中学生たち。ここに僕の甥もいる(笑)。
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 雪深い北空知の町「沼田町」には、夜高あんどんだけじゃなく、ほたる、雪中米、そしてNHK朝の連続ドラマ「すずらん」の舞台、肉牛、トマトジュースと様々なコンテンツにあふれている。その様々なコンテンツを「味わう」もよし、少なくとも「夜高あんどん祭り」は一度体感することをお勧めして短いですがご挨拶に変えさせていただきます。

おっと、共犯新聞特集「日本のまつりin札幌ドーム」に夜高あんどん祭りが出た!を見逃すな!!!

■参考サイト
役場あんどん連 私的サイト・沼田夜高あんどん

 


 

 

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