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2005.08.22

景気や経済は、もはや日本全体で語るのは難しくなっている。

JMM、『村上龍、金融経済の専門家たちに聞く』【メール編:第337回】の経済評論家津田栄の言葉。

Q:624
 今月に入ってから、「景気は踊り場を抜けて上昇に転じた」というようなニュースや記事が目につくようになりました。これは、俗に言う「勝ち組」がさらに業績を伸ばしたのか、あるいは「負け組」が巻き返しに転じたのか、どっちなのでしょうか。
つまり「踊り場を抜けた日本経済」の「格差」は今も拡大しつつあるのでしょうか、それとも利益を上げる企業と豊かになっていく人びとがまんべんなく増えつつあるのでしょうか。

(津田栄さんの回答の一部) 最後に、景気や経済は、もはや日本全体で語るのは難しくなっているように思います。景気が回復しているといっても、日本全体を表すことはなく、地域、企業、個人によって経済状況は異なっています(私たちは、机上ではなく、もっと現場、現実を見て、日本の多様な経済の姿を捉える必要があります)。  その意味で、今回のことから、私たちは、この景気、経済という言葉を依然国家単位、一律同質的な見方で使っていて、そこから脱却できていないのではないかと感じます。したがって、こうした中央中心の景気、経済の捉え方をやめ、国のあり方を含めて構造改革が進められることが今後求められます。

 勝ち組、負け組には、中央vs地方、高齢者vs若年層、好況業種vs構造不況業種、高学歴vs低学歴、地主vs持たざる者、大企業vs中小企業、なんて、対立軸がいくつも見つかる。アナクロな経営者vs労働者の時代ではないのだ。

 地方出で失業中の若者で親御さんが高校しか出ていない建設業界の零細企業の社長さんで借家住まいの息子と、東京区部で先祖代々不労所得がある東大出の大企業の幹部クラスで海外旅行には年に4回行く娘と、同じ国民といっても価値観が違うのだ。というか、公平な競争条件が何処にも見つからない。

そんな2人がくっつくのは、電車男の世界でしかない(笑)。

 そこに踏み込むこと、各層に何がメリットで何がデメリットか、正直に言うことが、総選挙の結果を左右することにつながれば、いいのにね。

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コメント

深く同意。ここまで社会の各層の利害が分裂して見える時代というのは、僕が無知かもしれないが、いままでなかったのではないだろうか。

「国民」とか、「日本」という大きな枠しか語れない集団というのは、もともと、共有するものなどないのだ。いや、正確にいうと、人には語れない、どろどろとしたものしか、共有できていない、ということなのかもしれないですね。

投稿: miyakoda | 2005.08.22 19:54

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» 景気も利害も「国民」単位、「日本」単位では語れない [Think positive, act positive]
akillertさんのところから。 勝ち組、負け組には、中央vs地方、高齢者vs若年層、好況業種vs構造不況業種、高学歴vs低学歴、地主vs持たざる者、大企業vs中小企業、なんて、対立軸がいくつも見つかる。アナクロな経営者vs労働者の時代ではないのだ。 まったくその通り。 「ニッポン、チャチャチャ」とか「コクミン、チャチャチャ」というコンセプトだけでは、人々は納得していない。サッカーじゃないだから。アホかぁ、と思われる、ということ。 akillerさんのところのコメントにも書... [続きを読む]

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