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2005.07.05

05年7月2日

kani今日は7月5日、AVMによる脳出血で倒れてから(正確には出血した後も歩いていたが)約1年経つ。

 どうして7月2日にそういう話題を書かなかったかといえば、何のことはない。
 遊んで飲み歩いていたからさ。
 もしやと思ってご心配なさった方ごめんなさい。

 2日には"STARWARS EP3"を小樽のワーナーマイカルで見て(何ゆえ)
 夜は「1周忌(ウソ)記念にカニ喰いてぇ」と思って
 「えび・かに合戦」にいって腹一杯3大ガニを食した。
 しかしあれだね。
 ビールとカニは食い合わせ悪いことこの上ないね。
 中国でも上海がにを食べるときには「しょうが湯」がついてくるもん。
 カニは薬膳的にいうと身体を冷やすというわけだ。
 そんなわけかしらないが飲み放題にしても4杯しかビールを飲めなかった。くそ。
 (ちなみに写真は三大ガニ[毛がにまるごと、ズワイガニ足4本、タラバガニ足1本]
毛がにの脳ミソはおいしく頂きました。)

 3日にはステラプレイスで"BATMAN BEGINS"を見て、
 がらにもなくバーゲンで3着も服を買いラーメン喰って帰った。

 その間中、
 「一年前のこの時間はちょうど救急車で運ばれてたんだよね」
 「あ、この時間はICUに入った」
 「ミミちゃんがきたころだ」
 「夷のメンバーがきた頃だ」
 って妻がしつこくいうものだから、いやがおうにも1年前を思い出した。

 ところが、あれだけショックなことがあったのに、
 ところどころ前後がごっちゃになって、
 ころっと忘れていること自体にびっくりした。

「T君、わざわざ東京から見舞いにきてくれたのは手術前だったか手術後だったか。」

「あの、笑顔が可愛い看護士さん、名字なんだっけ。」

「最初ICUに運ばれた後、4階のベットに何日いたんだっけ?」

 1年前は不思議と意識もはっきりしていて、だから「大丈夫、なおるんだ」と思っていた。
 
 実はそう思っていたのは他ならぬ脳の持ち主、つまり私だけで、
 
 周りみんなは近しい人ほど「できることなら味わいたくない不安」を抱えていた。
 
 「手術の成功率は?」
 「半身不随になるんじゃないか?」
 「再出血したらまちがいなく後遺症残るだろう」
 「脳の手術費どれくらいかかるんだろう」

 皆の不安を僕は全然気にしなかったこと自体、
 実はその時、まだ脳機能に重大な欠陥があったといわざるを得ない。

 ICUに入ってすぐ妻が目にした僕の姿は、
 眉間にしわを寄せて(コンタクトはずされていたから)あさめしをかきこむ姿だったのだ。
 
 ICUは瀕死の重病人が入るところだとおもっていた妻は「この人、生きる」って思ったそうだ。
 何のことはない生存欲求丸出しのいってみれば小脳で生きてる僕がいた。
 
 対象があればそれに対して反応する。
 例えば本を出されたら読む。
 飯を出されたら食う。
 はぶらしを出されたら歯磨きをする。

 ところが自分の意志を言えない。
 メガネがほしい。
 雑誌が欲しい。
 マイスリッパが欲しい。
 iPodをもってきて欲しい。

 ともあれ、この経験はどんなことに役立つんだろう。
 同じように脳機能障害を抱える人のことをわかってあげられるんだろうか。
 否、もう直りつつあり忘れているところもあるから、わかってあげられることなんか少ない。
 
 せいぜいできることと言えば、
 親しい誰かが入院したら、マイスリッパを買ってきてあげられる。
 親しい誰かの家族が不安そうにしてたら、僕の経験を話して安心してもらう。
 (但し、脳疾患に限る)

 そんなわけで、まだまだ神様は「お前はまだ死ぬのは早い」と言っているような
 気がするので頑張ります(何を)。

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コメント

[Fresheye 早耳 vol.256] より
>林家こん平さんが6月中旬に退院し「笑点」に復帰するそうです。なんでも、こん平
さんは軽い脳梗塞だったらしく、しかもそのリハビリの先生が長嶋茂雄さんと同じだ
ったらしいですね。「笑点」への復帰は夏になりそうですが、ひとつ気になるのは、
最近ようやく場に馴染んできた林家たい平さん(若手イメージ強いですが、40歳です)
が降板するかどうかです。1人増えてもいいような気がしますが。

■私がとってるメルマガのリードに、こんなことが書いてありました。
akillerさんの大きな体験は、また、私にも新しいジャンルへの「興味」を持たせてくれました。
■それにしても、お誕生日が2つあるのって、いいですねぇ~。
一つはエリック・クラプトンと同じで、もう一つはヘルマン・ヘッセ(1877年)、フランツ・カフカ(1883年)、パトリス・ルムンバ(1925年)と同じだなんて、ニクイぜ、こんちくしょ~っ!

投稿: 久保AB-ST元宏 | 2005.07.09 09:39

けんたろ〜さん。
ども。
>随分と勝手に励みにさせてもらいました。
部位がちがうからねー。僕の場合痛みは全然なかったんですよ。
病気の軽重じゃなくて、どれくらいヤバイと思ったかというところは一緒だと思います。
でもはっきり言ってそういってもらうとうれしい。

酒のめるようになちゃったのも非常にうれしい。
ということでまたどこかで呑みましょう。

投稿: akiller | 2005.07.08 18:28

豊年満作さん
お久しぶり。
農作物の生育状況どうですか。何しろ十勝には1年ばかし、いってないもので。
>再生後1歳、おめでとうございます。
それ、使わせてもらいます(笑)。
なんせ当年41才だから39年後再び40になるのね。
>ドラムを叩きながら、ひとつひとつの音の意味とか、グルーヴ
>とか、前には無かった感覚を新鮮に思いながら楽しんで叩いて
>います。
僕のばやい、かえってシンプルになっていい!とバンドメンバーから言われてます(笑)。でも以前出来たことが出来ないなんていやなので密かに2つうちとか練習してます(笑)。

投稿: akiller | 2005.07.08 18:23

>親しい誰かの家族が不安そうにしてたら、僕の経験を話して安心してもらう。
> (但し、脳疾患に限る)

と書かれておられるが、決してそんなことはなく
σ(^_^)が先日、結石で救急車で運ばれたときも、ふと思ったのは、
akiller氏があれだけの大病をして
あれだけかいふくしているのだから、
伝兵衛氏に「病気のアマチュア」と言われた
結石ごときで、甘えちゃいけない!って
随分と勝手に励みにさせてもらいました。

というわけで、再発は防止しつつ、
ほどよく飲みましょう!!(笑)

投稿: けんたろ~ | 2005.07.06 22:44

再生後1歳、おめでとうございます。

私も2週間前に術後1周年を迎えました。ドンパ(死後か?)ですね。
私は主治医が転勤し、病棟に行っても半分以上が見知らぬ看護師になりました。忙しさの中に、よそよそしさを感じ、ありがたいことなんだなぁと思い直して帰ってきました。

その1週間前には、友人の知人のバンドのヘルプで「浜田麻里」を叩いて来ました。

ドラムを叩きながら、ひとつひとつの音の意味とか、グルーヴとか、前には無かった感覚を新鮮に思いながら楽しんで叩いています。

生かされているこの人生、有意義に生きようではありませんか。

投稿: 豊年満作 | 2005.07.06 22:15

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