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2005.03.06

核放棄地帯は日本にとって有効か?

hiroshima_genbaku 5日の北海道新聞紙面(ただし共同)「核の傘縮小 日本足かせ」を読んで、思わず、考えさせられた。

 

5日に発足35年を迎える核拡散防止条約(NPT)体制の下、非核保有国は核保有国に対し、核攻撃しないとの公約(消極的安全保障)を法的に求めてきた経緯があり、米国が核先制不使用政策を採用していれば、消極的安全保障の条約下に道を開いていた可能性がある。日本がその“足かせ”となったことは、核廃絶を求めながら、「核の傘」に依存する唯一の被爆国の矛盾を浮き彫りにした。

つまり、こういうことらしい。クリントン政権時、消極的安全保障政策の強化策を検討したことが、米国の元ペンタゴン当局者の証言で明らかになった。
 米国が78年に表明した消極的安全保障とは、①核攻撃されない限り、核を使わない核先制不使用政策の採用、②核保有国と同盟関係にない非保有国には核を使わない従来方針の堅持−などの選択肢が提起された。
 しかし、①について北朝鮮やフセイン政権下のイラクの核保有疑惑問題から、不採用になったという。

 記事はどこまで共同通信かわからないが、「日本が足かせになった」ではなく「足かせにさせられた」だろう。ま、そんなことはどうでもいい。考えさせられたのは、この記事が書かれた経緯だ。二大政党制がある米国では、一定の期間前政権の政府スタッフは政策に関わる秘密保持が義務づけられていることはなんとなく知っていたが、クリントン政権とブッシュ政権の北朝鮮政策の変わりぶりをみると、非核保有国たる日本は完全に蚊帳の外におかれているという感じがしないでもない。

 むしろ、北朝鮮の狙いのひとつはそこにあるのだろう。クリントン政権時には、核疑惑にとどまっていたが、ブッシュ政権時には、積極的に核保有を宣言した。私は個人的に金正日の演出か政治的パフォーマンスにすぎないと思っている。
 対する日本の小泉政権は、北朝鮮の脅威に巣くう利権をチャラにして、関連する政治家の政治生命を絶ち、北朝鮮拉致問題に対する国民の関心を引きつけ、そして首相自ら北朝鮮に出向いた上で、平壌宣言をし、5人を北朝鮮から返したという、こちらも前代未聞のパフォーマンスと実績を見せた。然しその後は、いってみれば、ぼろぼろで、手詰まり感が否めないが。

 話は、もどすが、歴史はもどせない。ブッシュ政権は、この消極的安全保障の全く正反対の行動をとっているからだ。そこに北朝鮮の「脅威」にさらされている小泉政権も当然一枚噛んでいる。

しかし、核拡散防止条約(NPT)における消極的安全保障の取り組みは継続してそう。米国とサシでだめなら、国際社会を日本になびかせる方法だ。先日のエントリに挙げたココも、もっと実効ある活動をすることを希望してやまないという点を強調して結びといたします。

参考blog:札幌から ニュースの現場で考えること 「北朝鮮は核兵器を持ってない」と神浦氏。なるほど。」
恒久平和のために 「核廃絶へ向けた大きなうねりを!--ある社説より」

 

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軍事問題は難しい。しかし、それを語る際は、奇妙な高揚感がある。議論が進めば、最後は「やるかやられるか」「国際常識・軍事常識」が幅を利かしていく、みたいな。 ... [続きを読む]

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