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2005.03.07

BSEに関して考えた。

cow理論武装の先進国アメリカもよく考えた。
 何だか、島村さんも世論を読み誤ったか、全農怒らせちゃったかわかんないが、全頭検査でBSEにかかった牛が完全に排除されると誤解している人は、結構多いんじゃないかね。

 私の理解はこうだ。

  • たとえば、ガン。発病前は普通の人と変わりなく、元気に暮らしている。

  • ガンは精度の問題やら、潜伏期(?)の問題で全員検査してもおそらく漏れる人がでてくるのは、想像がつく。

  • BSEの方も同じで、発病する前は、発病した後の発見精度は目に見えて落ちてくる。
  • ガンは人の身体のあらゆる所にできるけど、BSEの方は特定危険部位にしか、ほぼできないということがわかっている。

  • もう一つガンと似ているといえば似ているが、若い牛にかからないことがわかっている。ただし、経験則で。

  • 問題は、牛の年の判定法だが、日本は月齢、アメリカが成熟度を採用しているがそれはたいした問題ではない。

  • むしろ、問題なのは、BSEにかかる牛がどの月齢・成熟度に対応しているか、立証することだ。それは実は簡単ではないだろう。

  • それで、ある統計にもとづいた年齢幅で実行するしか方法はない。もし心配なら安全率の考え方をとってもいい。
  •  だから、現在の科学からにいって、島村さんの主張はただしいと思うのだ。

     リスク・マネジメントの立場からいうと、リスクは発生確率と損害額のかけ算だ。それが費用・労力のかけ具合によって異なるけど、ある一定の条件下で最小にすることを目指しているのが基本。日本はリスク・コミュニケーションがなってない。マスゴミはまず、ここん所をちゃんと報道しなければダメじゃないの。

     我が日本は、非科学的な部分もある、全頭検査のために年間100億もかけている。その行き先はちょっと怖いのでいえないが(笑)、出しているのは納税者だ。もっと深刻な問題がある。検査員の人手不足だ。彼らの仕事は、BSEばかりじゃない、牛ばかりじゃない。

     アメリカが正直に検査を実施してくれるのか、心配な人は牛肉なんか食わずベジタリアンかなんかになっていただきたい。

     参考Blog
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    BSE_panic
    食のリスクを問いなおす—BSEパニックの真実/池田 正行著 ちくま新書

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    コメント

    BSEの原因のプリオンですが、最初回腸で増殖してから、しばらく消えるんだそうです。ということは体内を移動しているということです。

    そのとき食って感染するかどうかはまだわかってないようです。

    投稿: BSE | 2005.08.06 14:36

    rararapocariさん、こんばんわ。
     島村農相の発言は、言葉で勝負する政治家としては、気配りがきいていない点でダメダメだったけど、言ってることは、ある程度は、ただしいんですね。世界の非常識そのものなわけです。
     100億円の行き先はもっぱら検査機関だけど、他にもBSE対策で金ばらまかれているんですよね。後はやっぱり言えません(笑)。そういう風に農業がらみでは、わかりにくいことを笠に着て、本来農業の生産性を上げること付加価値をつけることにもっと資本と人を集中的に投下すればいいんですけど、なかなかそうはなってない。
     抽象的ですいません。

     話は変わりますが、ひできさんはネットワークについて、多方面から追求していますね。私は都市プランナーとして古くから言われている、ベキ乗の法則にちょっと興味を持った程度です。とはいえ、バラバシの本は私も読んで、非常に興味深かった印象があります。
    汎用性があるかもしれない理論だからでしょうね。

    投稿: akiller | 2005.03.10 02:27

    はじめまして。トラックバックありがとうございます。僕自身は、島村農相の発言は、あまりに米国の代弁者のようなので、とても賛成はできません。ただし、マスコミの問題についてはakillerさんと同意見です。全頭検査の100億円の行き先の話には非常に興味があるので、是非教えて頂きたいです。
    ▼これ以外のエントリもいくつか読ませて頂きました。僕は、ひできさんのところに影響されて、ちょうど今『新ネットワーク思考』を読んでいるところなので、べき乗則関連のエントリには非常に興味が持てました。
    ▼僕自身も昨年ブログを始め、うまく説明出来ませんが、その魅力に取り憑かれています。ちょくちょくお邪魔しようと思いますので、今後もよろしくお願いします。

    投稿: rararapocari | 2005.03.08 01:17

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