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2004.07.12

世話をしてくれた人たち(1)

入院中はいろいろなことを考えるものだ。

まず、仕事のこと。ぼんやりした頭で考えたってしょうがないのだが手がけているプロジェクトがちょうど山場にさしかかっているところで倒れたのでこれには正直言って応えた。でも先輩同僚が旨くやってくれていると聞いたので一安心したってところかな。次にバンドのこと。なんつったってこれまで、例え仕事がものすごく混んでようが風邪で熱があろうがライブに穴をあけたことはなかったのだ。それが7月だけで2本もキャンセルだもんな。っていうか自分がドラム続けられるかっていうことが気になったね。これも気にしてもしょうがないんだって気が付いてとりあえず自分の頭の中でちょっとおいておいたね。

前向きでいられたのは、世話してくれる人がいたからだ。実際の世話はもちろんのこと、話をしてくれるそのことが気を紛らしてくれた。僕の方から話をできれば良かったけどね(笑)。

その中でもリハビリの先生は冗談じゃなく天使に見えた(あ、運動の先生は男だった)。言語・作業・運動の3種のリハビリにいったとき、はじめて公式に2階にいってまがりなりにも一通りリハビリをこなしたとき、訳のわかんない充実感を感じたね。そのとき俺はなんて貧乏性だと思ったね(笑)。なんかしてないと落ち着かないんだよね。
それと、なんかいけるんじゃないか元通りになれるんじゃないかという自信をもらった。

まず言語のI先生。リハビリをしてくれる人を先生と呼んでいいかどうか僕にはわからないがとにかく今でも通院でおせわになっている「先生」だ。看護婦さんが五十音を書いた白い板を僕に預けたとき僕は字を指せずに困っていた。それを「斉藤さんはひらがなは忘れていない、ただカルタをばらまいたようになっちゃてるんだからそんなことをしても無意味よ」といってくれたとき救われる気持ちがした。あどけない顔立ち(先生、失礼)をしているが頼れる。
そんなI先生から毎日宿題を出され、ひいこらいって課題をこなした。

次は運動のN先生。リハビリベッドに寝かされてなんか腕をあっちにまげたりこっちにまげたり。今思えば無理して突っ張っているところはないかを見てたんだと思う。あとでわかったことだが結構音楽の趣味が合うこと、バンドをやっていたことで気が合う感じの好青年だ。
手術前はもっぱら腕に妙な力がかかってないかのチェック、手術後は左右のバランスと筋力アップを毎日やった。

作業のH先生は作業リハビリって何?といわれてきたころから普及に努めてきた先生。中村記念病院のリハビリの草分け的存在だ。この作業リハビリというのが、絵を描いたり、箸の使い方の練習をしたり、パソコンでタイピングの練習をしたり、要は日常生活のあらゆる場面で腕、指、足にわたる作業のリハビリをしてくれるところだ。特につらかったのが手術前、右手でタオルを持ち机の上をすべらせる、えらく簡単なことができなかったことだ。

とにかくこの3人の天使は僕を救ってくれた人。徐々にではあるが昨日より今日、今日より明日はもっといろんなことができる、そういった充実感が2ヵ月の退屈な入院期間を支えたことになる。

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